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ISOマネジメントシステムのマニュアルを作成に必要な2つの取り組み

2023年10月19日お知らせ

ISOマネジメントシステムの新規の認証取得や規格の更新での移行の認証取得の支援において、マネジメントシステムのマニュアルの作成を支援することがあります。

マニュアルを作成したいけど、何から始めてどのように進めていけばいいのかお悩みの担当者の皆さんに、弊社の支援の一端をお伝えします。少しでもお役に立てる情報の提供ができればと思います。

まず、規格に触れてみる

担当者に最初にお願いするのは、WORDで規格要求事項を入力することです。それは、1.適用範囲から10.改善までです。(2.引用規格と3.用語及び定義は除く)

まず、音読することをお勧めしてます。これは、声に出して読む事で気付かされることがたくさんあります。例えば、品質マネジメントシステムISO9001:2015の6.2.1では、「組織は、品質マネジメントシステムに必要な、関連する機能、階層及びプロセスにおいて、品質目標を確立しなければならない。」とあります。

単純に組織の部門毎に品質目標を設定すればいいのではと思いがちになりますが、QMSに関連する機能や階層やプロセスにおいて品質目標の設定が求められており、これは組織において製品・サービスを提供する上で、それぞれのプロセスや機能 等を踏まえて品質目標を柔軟に設定することも可能であることに気付きます。部門ごとに設定すると杓子定規に考えず、有効であればプロセスごとに目標を設定し、管理する仕組みを採用してもいいのです。

話しを戻して規格要求事項を入力していくことは、規格の構成と章ごとのつながりを理解する事ができます。それと並行して規格の文章を入力していく事でそのままマニュアルの作成に入れます。どのマネジメントシステムの要求事項は、4.組織の状況から10.改善までほぼ共通の構成になっていますが、規格の要求事項もPDCAに沿った流れになっていることが実感できると思います。

「~しなければならない」に該当するものは何かを特定する

これは、全ての「~しなければならない」に当てはめるのが難しいのものがあります。それは、文脈からも無理しないで当てはめず、当てはまる要求事項から、該当するものを入力して下さい。

例えば、ISO9001:2015の7.1.3のインフラストラクチャでは「組織は、プロセスの運用に必要なインフラストラクチャ、並びに製品及びサービスの適合を達成するために必要なインフラストラクチャを明確にし、提供し、維持しなければならない。」と要求されています。そのインフラストラクチャが組織の何の文書に明確にされているかを確認し、当てはめる事ができます。組織によって名称は様々ですが「設備台帳」であったり、「資産リスト」であったり、何かしら存在しているかと思います。

ただ、存在していないのであれば、業務に必要なインフラについて何等かの台帳を作成していくことになり、その文書名称をマニュアルに書いていく事になります。

マニュアルをみてよく見かけるのは、「~しなければならない」を「~する」という文面に置き換えているだけの組織があることです。これは、置き換えているだけで、何に明確にしているのか、その手順はどの文書に書かれているのか 等が示されていないためマニュアルの体をなしていません。審査では修正をするよう指摘されます。可能な限りマニュアル上で明確にしていく必要があります。

前にもお話しをしましたが、「~しなければならない」に当てはめるのが難しいのものについてです。これは、組織の文書類の整備や運用状況にもよりますが、専門家に相談するのが間違いないと思います。

例えば、ISO9001:2015の5.1.2 顧客重視に、「トップマネジメントは、次の事項を確実にすることによって、顧客重視に関するリーダーシップ及びコミットメントを実証しなければならない。」と要求し、a),b),c)の項目に繋がって要求されていますが、これが何を指しているのか、何をもって顧客重視に関して実証しているかは業種や業態によって異なってきますし、なかなか簡単に何をあてはめるのかは判断がつかないとか思います。

ここは、「組織が、顧客の要求に確実に応えて満足してもらうために何をしているのか」という視点で、組織の取組みを調べて当てはめることになります。このように規格要求事項の意図を読み解く必要があるからです。弊社では、このように規格の要求事項の意図を示して組織の担当者との対話を通して作成を支援しています。

そのようなことからも、マニュアル作成の全てを外部に委託しなくとも、わからない点に関してだけでも外部からの助言があると、作成がはかどります。どうかご参考にして作成をしていただければと思います。

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