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内部監査が機能を取り戻す2つの取り組みとは

2023年3月30日ISO

 以前のブログで内部監査の際に、組織のマネジメントシステムの目的を踏まえて、その目的が実現するシステムになっているかという観点で監査を行うことを伝えました。

 今回は、実際に監査で何をするのかという事をお伝えします。今更そんな事と思うかもしれませんが、再確認と意味合いを含めてお付き合いください。

○○を見せてください

 この見出しは何?と思われるかもしれません。マニュアルや手順書を読みながら、書いてある、計画書や記録、管理文書類を確認する際の言葉です。

 内部監査では、一般的にチェックリストに何を確認するのかを予め書いて、それに沿って聞きながら進めています。そこで、気になっていたのは、チェックリストの文面通りだと「○○はありますか?」という聞き方になっていた事です。特に認証取得から日が浅い組織にその傾向があります。

 「○○はありますか?」だと、「その目的物があればそれでOKです」という流れで実施してそこから何も深ぼらず、改善が進んでいない組織を数多く見てきました。

 それを冒頭の「○○を見せて下さい」という聞き方にするだけで、まずその目的物の内容を確認しようとします。もちろん、チェックリストの内容が事細かく確認できるようになっているのであればいいのですが、皆さんの会社・組織ではどうでしょうか?

変化点を確認する

 前回監査以降、もしくは年度が新しくなってから業務内容や仕事の進め方に変化した事があるのかどうかを確認してください。

 そしてどのような運用が行われているのかをみてください。製品・サービスの品質や職場環境、情報セキュリティ 等の観点から対象となっている事業及び、マネジメントシステムへの影響がどの程度あるのかを把握することも必要です。

 特に、全社や部門の目標、達成計画は前との違いが出ている可能性が高いのでこのプロセスでは、次の点を聞いてください。
 

 ①前年の結果と分析の状況はどうであったのか?

 ②前の年度と何を変えたのか?

 ③どのようにして達成状況の進捗を確認していくのか?
 
 そこについて仕組みを作って、しっかりとデータをもとに根拠を持って対応をしていれば、マネジメントシステムは機能しているとみていいでしょう。

 「変化が無いです」という事も確かにあります。一つ確認してもらいたいのは、マニュアルや手順書類がここ数年改訂がされているのかどうかです。また、計画書の内容も 似たようなものになっているのかという点でもチェックが必要です。

 この場合の問題点は、マネジメントシステムの文書類を使わなくとも社内的にあまり問題なく業務が行われていることです。

 もし、そうであれば以前のコラムでも述べましたが、マネジメントシステムの目的が言語化され、関係者に理解できているのかを社内で話し合うことです。トップを始めとした組織の認識が低い事を露呈してます。

 何らかの対策を取ってください。社員の能力を発揮できず、トップダウンでの進行や特定の人の献身的な働き方 等が常態化しており、到底組織化しているとは言えません。

 トップを含めて組織にいる皆さんはどう働きたいのか、そのためにマネジメントシステムを活用していくのか、そこが問われています。

 話はもどりますが、内部監査はそもそもシステム監査です。システムや仕組みを確認しながら進めていきます。内部監査は、皆さんが働きやすい職場をつくり、生産性を上げていくための機能を果たして欲しいと切に願います。

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