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マネジメントシステムのマニュアルを作成する際に押さえておきたい2つのポイント

2023年11月03日お知らせ

品質、環境、労働安全衛生、情報セキュリティを始めとするマネジメントシステムは、規格への適合を実証するため、それぞれ規格の要求事項を網羅した何等かの文書もしくはマニュアルの作成が求められます。

品質マネジメントシステムの過去の要求事項の中に品質マニュアルの作成がありましたが、現行の版では直接的に要求されてなく、認証取得している(目指している)組織の裁量に任されています。

一般的には、マネジメントシステムの規格要求事項の構成に沿って作成されているのが殆どですが、その組織のステップアップとなるものであれば良いのではと思っています。

今回はマネジメントシステムのマニュアルについて2つの視点からお話しをします。

マニュアルは、誰に対して届けるのか

認証を取得するのが一番なので、審査で認められないといけない。まず、審査員に理解してもらうものを作成しようと。これは、あながち間違っていません。審査を受けるということからも、第三者でも理解できる中身にすることは必要だと思います。

ただ、ここで押さえなければいけないのは、社外には理解できても社内で理解できないということが無いようにしなければいけません。特に、若手やに入社して間もない人が理解できるものであることです。

以前、ある会社向けに組織運営に関する規定文書を作成しました。これは、組織の方針の制定や目標の設定のしかた、目標達成計画の運用、それらに伴う責任・権限 等についてまとめました。規格要求事項の項番順通りにはなっていませんでしたが、外部審査で認めてもらいました。

規格要求事項の項番通りだと、その枠の中での規定となり、組織が本来行っているマネジメントのやり方を一般の社員の人たちに理解できる表現にするのは難しい一方で審査では通りやすいという矛盾がありました。

規格要求事項では、先程述べた通りマネジメントシステムには、マニュアル作成の直接的な要求がなく、ましてや規格の項番順の通りに作成しなければいけないという要求はありません。

これは、審査側でしっかりと対処しないといけないものかと思います。ほとんどのマネジメントシステムのマニュアルが、いまだに項番順となっている背景だと思います。

マニュアルの構成と文書体系は関連する

規格要求事項には、「文書化しなければならない」という直接的な表現の要求はありませんが、要求事項への適合の証拠として、その要求の詳細の手順をマネジメントシステムマニュアルに載せるのか、それとも下位の規定文書に示すのかを決める必要が出てきます。

マネジメントシステムの文書体系にも関わってきます。組織のマネジメントを機能させるために、どちらが適切なのかを選択していただきたいと思います。

あまり、文書の数を増やしたくない場合はマネジメントシステムマニュアルに組み込んでいくのも一つですし、一方で組織内の部門・部署が多岐にわたる場合は、下位の規定文書を作成したり、既存の文書を改訂していくことでも構いません。

いずれにしても、組織内の人たちにとってわかりやすく使ってもらえるための文書にするにはどうするのかという観点で決めてほしいと思います。

マネジメントシステムの文書(マニュアル、手順書 等)の作成は、マネジメントシステムの運用に必要であり、お悩みがございましたらご相談ください。

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