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マネジメントシステムが組織の変化に適応する二つの視点と主な3つの取り組み

2023年5月29日お知らせ

 ISOマネジメントシステムの認証取得時と比べて、組織の人数や業務量の増大、体制 が変更しているのに関わらずに、従来の運用とあまり変わりなく取り組んでいる組織もそれなりにあるのではと思います。

 それにより、書類の作成や審査の準備が負担になっていたりと、弊害になっている事はありませんか。審査対応に頭を悩ませている組織の経営者、担当者の皆さんに、これまでのコンサルティングで実践してきた内容をお伝えします。

 これを機会に、認証取得の目的を再度振り返っていただき、成果につなげる運用にお役に立てていただければと思います。ご参考にしてください。

仕事の進め方がISOマネジメントシステムと日常の成果を得るための業務(通常の業務)と別なものになっていませんか

 目標の設定と達成の計画の内容が、業績や欲しい成果に殆ど影響ないという状況になっていませんか?中小企業では、マネジメントシステムを維持するために、測定可能な目標を無理やり掲げていることが見受けられます。例えば、無事故・無災害、クレーム0件、納期順守、工期内完成 等です。これに類似するものが数多くの中小企業で見られました。

 その目標がスローガン的なもので、ゼロかどうかという目標であれば計画も抽象的で、そのような結果だけで評価するだけであれば、社内的に殆ど影響を及ぼしません。この計画は審査対策用で作成されており、その書類の作成自体が関係者に本当に意味があるではと思われていると思います。

 対策として、一つ目は経営層が管理職からそのような目標や計画を出してきた際に、理由を話して再作成を指示する事が出来るかです。これをしないといつまで経ってもこの程度いいと思われ、何も進歩しません。仮に経営者ご自身で作成しているのであったとしても本当にこれでいいのか、組織のためになるのかと自問自答してください。

 二つ目は、現状の課題やリスクから何に取り組まないといけないのかを洗い出し、長期/短期かに整理し、「優先度」の高いものを特定していきます。

 初めて実施する組織は、個々の取り組みについて試行錯誤をしながらになるので多少時間がかかりますが、形式的な目標や達成計画を立てても意味がありません。皆さんが腹落ちして、やってみたいと思える事を取り上げて成果に結びつけてください。 

役割分担とメリハリをつけた運用していますか?

 50人以内の中小企業の多くでは、マネジメントシステムの運用の殆どが経営層で担っているケースが多いです。目標管理、教育訓練、マネジメントレビュー、内部監査、文書管理 等、様々な重要な実施事項を特定の人が実施している事で、繁忙が続くと手が回らなくなり、気付いた時に審査がもう目の前に来ていたという事を聞きました。次に対策を考えたいと思います。

①内部監査は、分散開催をする。

 現場の監査は、現場パトロールで実施する。これは毎回のパトロールで実施するのではなく、頻度は組織で決めてください。その他のマネジメントのプロセスや間接部門の監査は、そのプロセスの特性をみて時期を割り振る。例えば、マネジメントプロセスは、計画の振り返りの時期に実施する 等です。そうする事で、丸1日内部監査に割く必要はなくなりますし、準備の時間も短縮します。

②文書の管理は、複数で分担する。

 組織では、マネジメントシステムの関連文書以外にも業務に必要な様々な文書が存在してします。それらの文書の改定や最新版の把握、取られたデータの取扱いは、部門、部署で管理し、その会議体で頻度を決めて確認するシステムにしましょう。

③内部コミュニケーションで完結する

 組織の状況にある、課題/利害関係者の要求、リスクや機会のレビューやまとめ、目標の達成に関するまとめ、教育訓練の実施状況のまとめ 等、内部の会議体で、次回までの取り組みも含めてその場で作成することで、日常のお仕事とのバランスを取ります。ホワイトボードに書いているのであれば、写真に撮って共有し、次回の会議体で使用することでも構いません。

 細かい事を挙げればもっとありますが、ここでは代表的な取り組みを書きました。つまるところ、組織が欲しい成果を得る運用かどうかです。成果が出ない、ただ規定通り実施しているのであれば、成果がでるように試行錯誤を繰り返して下さい。それが「継続的改善」です。

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