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パーパスは自分ごとにする社員をつくる

2022年1月28日お知らせ

パーパスとは

「世の中に対して自分達はこのような事を行い、未来を作っていく/存在する」という事を言語化したものです。「社会に対する存在意義」を現わしているとも言えます。ビジョンやミッション、理念は経営者の想いを言語化したものに対して、パーパスは、社会に対して自分達はこのような事を実現するんだという拠り所になります。というか、ならないと意味がないと思います。経営者と社員の誰もが共感できるものでなければいけません。

例えば、LIONは、「ReDesign:より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する」

    味の素:「食と健康の課題を解決する企業になる」

    LIXIL:「世界中の誰もが願う、豊かで快適な住まいの実現」

    ピジョン:「この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にする」

上記のパーパスは、組織の目的を非常にわかりやすくつたえており、社員からこれなら共感デキるね、というものになっていますよね。自分もこの組織にいれば、何のために仕事しているんだと迷った際にこのようなパーパスがあれば、そこに立ち返り、前に進んでいく事は出来ると思います。経営者が作ったビジョン、ミッション、理念 等は、理解する事は大切ですが、それだけで、組織に愛着やほこりを持ち、自分事にしていくのはハードルがそれなりに高いと感じます。

そこで、経営者の視点だけでなく、市場/あらゆる利害関係者を意識して、社員も参画して創るのが理想です。この事で自分は何のための仕事をしているのかという事とリンクさせ、自分自身の価値観と重なるものと連動させ、自分事にしていける、そんな存在がパーパスです。

そしてパーパスがあれば、それをもとにした事業戦略の策定とその戦略に沿った製品・サービスの開発がブレなく出来ていきます。何のためにこの事業を展開し、製品・サービスを提供するのか、組織にとっての道標のようなものです。これから企画する製品・サービスがパーパスと照らしてどうなのかを考え、判断・評価する事になります。

このようなパーパスがあれば、仕事をする上で自ら何をしなければいけないかという方向もはっきりしてきます。いわゆる「行動の軸」です。自分で何をするのかという選択が出来るようになる事で、エンゲージメント(自社の事業に共感し、自社を想い、貢献しようとする)の向上につながり、そのような社員を増やしていく事ができます。

パーパスをつくり、浸透させるには

実は、パーパスは組織の身近にあるかもしれません。ある企業の理念では、「安定した電力供給の一翼を担い、地域社会に貢献する」という一節があり、これはどうでしょうかと教えていただきました。これは十分パーパスになり得ているなと感じました。自社だけの視点ではなく社会的にみて自分達が何のために存在しているのか、どんな価値を提供しようとしているのか、そこをしっかりと示しています。

企業理念のように今まで文書化したものを再確認してみる事は有用だと思います。パーパスの基礎となるものはこれまでの文書から受け取ることもあります。創業時の想いや先人がやってきて受け継いできたものの中に、たくさんのヒントが詰まっていると思います。大手の企業がパーパスの制定の際には、これまでの文書や歴史も参考にして話し合いを重ねて合意していく方法をとってきたと思われます。

でも、文書が殆どない組織ではどんな事をやっていけばいいのでしょうか。

製造業であれサービス業であれ、ここで考えていただきたいのは、単に製品を作り、サービスを提供しています、という事だけで事業を見ていないかという事です。製品・サービスは図面や仕様通りに作って提供しているだけなのでしょうか?そんな事はないと思います。住宅を提供している会社であれば、「顧客の笑顔と幸せな空間を提供する」事に貢献していると思います。運送会社であれば、品物だけでなく「顧客の嬉しいという想い」を届けているかもしれません。これまで無意識で提供していた自分達の価値が何であるのかを是非話し合って欲しいと思います。もちろん経営者の想いも確認し、社員の皆さんが共感できるものを設定してください。そう、先程話したようにこの文章が自身の価値観と重なり、自分事にでき、行動の軸になるものとなる事を願います。

弊社でもパーパスの制定の話しあいのワークショップを支援していますが、一度決めてみたもののどうもしっくりこない、共感度が今一つだという事で再設定する事も結構あります。これは、腹落ちするまで何度でも話し合ってください。きっと自分達だけでなく、世の中に対してもいいものが発信できるはずです。

パーパスは制定して終わりではありません。ビジョンや理念と同様に浸透させていかないと意味がありません。日々、仕事を終えて振り返る際にパーパスを基準に振り返ってください。できればそれを周囲の人と5分程度でいいのでわかち合って自宅に帰る習慣となればいいですね。唱和もありかもしれませんが、業務の中で意識して、何かあった時に判断する基準として使ってもらえれば十分浸透しているといえます。意識はするものの、無理せずに自然に行動や判断の軸となれるように出来れば大丈夫です。

社員が一つになるパーパスを作ってみませんか!!

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