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ISO14001の認証取得には、経営者の役割は非常に重要になる

2018年4月11日ISO

仙台で、ISOのマネジメントシステム(品質、環境、労働安全衛生、情報セキュリティ 等)の認証取得と運用のステップアップ支援をしています 櫻田 一展(さくらだ いちのぶ)と申します。

ISO14001:環境マネジメントシステムの認証取得を検討しているもしくは認証取得に向けて準備を進めている経営者の皆さんにお伝えします。

1.経営者が取り組む事

(1)    ISO14001の認証取得の目的を明確にすること

「取引先から要求されたから」、「認証を取得すると販路の拡大につながる」等の様々な背景から認証の取得を考えていると思います。これは認証取得の動機であったり、認証取得後の期待を表しているに過ぎません。

やはり、環境の視点から貴社の事業にどのように活かしていきたいのかということとISO14001を使って貴社の事業を発展させたいのかということを明確にしていくことが必要です。

 

(2)    14001の取得の適用範囲を明確にすること

認証取得の範囲をどの事業内容と活動にそしてサイトを明確にしてマニュアルに文書として示していくのが一般的です。

品質との違いは、品質は製品とサービス取り上げていきますが、14001の場合は適用を考えている事業所で提供している製品・サービスと活動が適用範囲となります。

例えば、適用を考えている事業所で作っている製品群が2種類あれば、それら全てが対象になります。

なぜなら、Aという製品のみを適用とするとします。もう一方のBという製品が同じ事業所なかで排水や廃棄物の大量発生等の事象が実際に起こっているのであれば、それは環境上の観点では通用しない話しになります。

 

(3)    組織の課題、利害関係者の要求内容を明確にすること

上記で確認した目的とISO14001:環境マネジメントシステムを使って貴社の意図した成果を明確にして下さい。

ここは文書化の要求はないのですがこれを機会に貴社として何かしら書面にまとめてもいいと思います。

例えば、その内容が事業計画や将来のビジョンの策定に十分関連してきます。

私どもは、これを機会に社員の人たちと一緒にビジョンや事業計画を作成することを提案して、実際に支援をしている何例かあり、好評を得ています。

 

(4)    環境方針を制定すること

適用する事業、活動をもとに、規格要求事項の文面に従って作っているところが多いです。

14001の目的でもある、「順守義務を満たすこと」、「環境パフォーマンスを向上させること」を念頭に方針を文書化して下さい。

そして社員や外部の利害関係者へホームページの掲載や事業所内の掲示等を行って周知をして、少なくても社員の皆さんが理解されていることを確実にして下さい。

 

(5)    環境目標の設定とその達成計画の作成と進捗管理を行う

リスクへの考慮、順守すべき法規制、御社の環境影響評価の結果を考慮して部門、階層において環境目標を設定させ、その達成計画を作って、実施、評価へとつなぐPDCAサイクルを回していくことも求められます。

ここは、14001の目的でもある環境パフォーマンスの向上に直結し、そして目標の達成はマネジメントシステムの有効性にもつながってくることが十分考えられます。

 

(6)    組織内の役割、責任と権限を明確にすること

役職や階層ごとに役割、果たすべき責任、行使できる権限を文書にして社内に周知することが求められています。

環境マネジメントシステムの役割、責任と権限となっており、その特有な役割や責任(例:関連する法規制の管理、環境側面・環境影響に関する事項 等)のみを書いている企業をよく見かけました。

ここで提案ですが、上記の役割や責任と一緒に日常業務における役割、責任と権限も明記しすることで、御社の環境マネジメントシステムが求める成果が得られるシステムとして運用できるようにして下さい。

ここで一番困るのが、日常業務と環境マネジメントシステムが別なものとなることです。

そのような運用は絶対避けて、日常業務に取り込んだシステムとしてください。

 

(7)    順守義務を満たす取り組みを作ること

関連する法規制(法令だけでなく、条令、業界のガイドライン 等も含む)をまとめて、順守すべき法規制を社内に周知させ、順守しているかの評価を行う仕組みを作る必要があります。

ISO14001では、コンプライアンスは必須です。法規制を順守しないことが最大のリスクです。対応を間違いますと事業にかなりのダメージになります。

この取り組みを一つのきっかけとして、社員がそれらのことを理解して、リスクを回避してください。

 

(8)    マネジマネジメントレビューの実施

全てのマネジメントシステムで、この要求事項が示されています。環境マネジメントシステムの整備及び運用した結果について、トップが確認し、評価を行い、判断することを指します。

ここではレビューの結果、指示したことや決定してことを記録する求められ、以降それらが言いっ放しにならないようフォローアップします。

14001が機能するかしないかは、このマネジメントレビューが大きなカギを握っています。

 

トップが関心を持って、自ら社内で発信することができるのか、環境マネジメントシステムが機能する分岐点になります。

 

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