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ISOのマネジメントシステムを使っての「改善」がなぜ必要か

2018年2月06日ISO

ISOを取得しているが、「費用や手間をかけた割にあんまり効果がない」、「改善が必要だというが何から手をつけていいのかわからない」等という経営者、管理者の皆さんに「やって良かった、すごく有効活用出来ている」という実感がもてるために何をすればいいのか、お伝えしたいと思います。

「改善」に取り組む ―社内で腹落ちするまで話し合いをすること―

改善とは、「皆さんが起こって欲しくないことを未然に防ぐことに継続して取り組む」という定義にして、そのことに絞って取り組んで下さい。

これは、いろいろと物議を醸す内容ではありますが、何から手をつけるかということを、従業員に示して、参画して話し合いをするきっかけにできます。

経営者とすれば「売上・受注の減少」や「利益の減少」は、最も起きて欲しくないことです。そのようなリスクを踏まえて、現場では何に取り組む必要があるのかについて、関係者の意見を引き出すことで「改善」へつなげていきます。

ただ、このような機会を作ったとしても、最初から活発に意見が出てくると思わないで下さい。

そのような事が続いても、めげずに組織には、これは必要な事であると言い続けてられるかが変えられるかどうかの分岐点になります。

最初は、一人一人に今日何があったのかを聴くことや、雑談をしながら業務と直接関連の無い事から聞いていく事等、フットワーク軽くコミュニケーションをとることから始めてみてください。

意見を出すための技術的なことはありますが、まずその前に社員が「皆さんが起こって欲しくないことを出し合い、それらを防ぐことについて話し合うこと」が必要であることを納得し、腹落ちしないと進みません。

これをしないで、すぐ意見を出させようと「毎日〇件以上改善提案を出せ」と指示する組織をよくみかけます。

そもそも改善につながる意見を出して結果を出すことが目的のはずが、意見を出すこと自体が目的になってしまい、続かずにその制度が形骸化していることが殆どです。

折角ISOを取得して成果を出したい、改善を重ねて確実にスパイラルアップしたいと思っているのであれば、面倒ではありますが、まずは社内で納得するまで話し合いをして腹落ちさせて取り組んで下さい。近道はありません。

その事に向き合わない企業・組織が殆どなのが実態です。

でも、時間をかけてもその事が定着した組織は、何があっても強くなります。なぜなら、いちいち指示されなくても、自分達で考えて行動することが当たり前になるからです。

ISOのためにというまちがった事を払拭しよう。

また、ISOのためにやるんだというおかしなことが社内でまかりとおっているのであれば、それは違うとはっきり話すことも必要です。このことが定着している組織は結構多いです。そうなると自分たちの仕事での成果と全く別なものとなり、やらされるという意識が出て、現場では負担にしか感じていないという組織もたくさん見てみてきました。

簡単にいうと、ISOの要求事項に合わせてシステムを作って活動しようとしている企業・組織にその傾向が見られます。

今実施している活動が既にISO要求事項を満たしていることがあるはずです。従って、うまくいっている取り組みはそのまま続けて下さい。

そして新たに始める活動があったとしても、「ISO」という事を意識しないで参画できる仕掛けを作って下さい。

例えば、「不良率やクレームを減らす」や「生産性を上げる」、「残業時間を減らす」等ということは、本来ISOのためでなく組織にとって優先的に取り組まなければならない事です。

更に言うと、「不良率やクレームを減らす」、「生産性を上げる」、「残業時間を減らす」等について、PDCAサイクルを回してそれらを減らすことが、既にISOのマネジメントシステムを有効に使っている事になります。

このような取り組みは、あとからISOのマネジメントシステムに後付けすればいいのです。そのやっている活動自体が「改善」ですということでいいのです。それで十分です。

でも、組織にとってはその活動を成果が得られるまで続けていくことが何よりも重要です。その改善の取り組みを一過性にしないためにISOのマネジメントシステムを使うのです。

起こしてから取り組む再発防止策(是正処置)より、予防への取り組みが必要である。

いままで話してきたことは、ISOのマネジメントシステムの以前の版で要求されていた「予防処置」にあたります。これは、2015年版の改定で文言はなくなりましたが、「リスクと機会への取り組み」と「不適合及び是正処置」の要求事項には「予防処置」の要求が示されています。

確かにクレームや不良品(サービス)が発生して、再発防止策に取り組むことも「改善」の一つになると思います。

ただ、発生してからの取り組みは、顧客や消費者に迷惑をかけ、会社の評判が落ちることにつながる可能性があり、後ろ向きの仕事が主となり手間もかかってしまい、何もいいことがありません。

このような事を起こさないようにするにはどうするかという観点にシフトして、リスクに先手を打って取り組めるかが最も重要です。

結果を出してこその「改善」である。

例えば、「不良率やクレームを減らす」や「生産性を上げる」、「残業時間を減らす」等のテーマを取り上げて、ホワイトボードやポストイットを使って、作業内容を洗い出していくと、「その作業での情報が共有されていない」、「この作業はこの人しかやり方がわからないようになっている」等の話しが実際にでてきます。

まずは、自分達が担当している身近なところにある「ムリ」「ムダ」「ムラ」なことを浮き彫りにすることや、見えていない非合理的な事を皆で洗い出すことが「改善」への一歩になります。

何も変えていないのであれば、「改善」に踏み出していないことと同じです。

逆に、何かを具体的に始めたということは「改善」に向けて一歩踏み出したことになります。

「改善」とは、求める成果に対して「どうすれば、もっと良くなるのか」、「もっと作業しやすくするためにいいやり方はないか」等の試行錯誤を繰り返し、現状より更に良い結果を出すことです。

そしてそのことを繰り返すことが継続的改善です。

システムを変えても結果が出なければ意味がありません。今回の2015年版の改定の意図はそこにあります。

結果が伴わないシステムは有効ではありません。結果を出すまでシステムを変え続けてください。

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