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ISOのマネジメントシステムの不適合は改善のチャンスです

2018年4月11日ISO

仙台で、ISOのマネジメントシステム(品質、環境、労働安全衛生、情報セキュリティ 等)の認証取得と運用のステップアップ支援をしています 櫻田 一展(さくらだ いちのぶ)と申します。

ISOのマネジメントシステムの取得を検討している、もしくは取得以降ISOのマネジメントシステムを有効活用したいと考えておられる経営者の皆さんにステップアップのポイントをお伝えします。

不適合の定義を明確にすること

ISOのマネジメントシステムに不適合は必要だとあえて書きましたが、これは不良品やクレームを出すことは必要だと言っているのでは決してありません。製品やサービスそのものの不適合を指しているのではありません。

当然、不良品やクレームは出さないに越した事はありません。

ただ、日常の業務での取り組みにおいて不良品の発生やクレームの発生につながりかねない事を不適合として取り上げて、未然に防止する取り組みは是非やるべきだと思います。

このケースは、予防処置に該当します。

話しを戻しますが、製品やサービスでなくマネジメントシステムの不適合を定義しておくことが必要です。

これは、組織ごとに定義は異なることはあると思います。

内部監査や審査では、手順通りに実施していない場合は不適合になります。

現場での作業を見て、手順が人によって様々であればそれを不適合とする組織もあるかもしれません。また、目標の未達成が連続して〇ヵ月続いた場合において、何も手を下していない場合は不適合になるかもしれません。

品質マネジメントシステムの場合ですと、顧客からのクレームは不適合になると思います。

でも環境マネジメントシステムの場合ですとクレームを不適合としていない組織もあります。マネジメントシステムの対象が違うと、不適合の定義も異なってきます。

いずれにしましても、今あげたケースを含めて不適合は改善のネタであることに変わりありません。

「不適合」という響きが好まないのであれば、「改善項目」「改善チャンス」等、言葉を変えて取り組んでいる企業はあります。

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不適合への取り組み次第で、競合に圧倒的な差をつけることができる

まず、不適合の定義が各人バラバラですと、収拾がつかなくなります。全員で共通言語と共通認識を持って取り組むことで進める素地ができます。

前項でも、不適合の様々なケースを取り上げました。

クレーム内容に様々あります。よくよく聞いてみると顧客が起因で発生し、提供している組織に非が無いけど、顧客からのとばっちりでクレームを受けた事が報告されている事例はよくあります。

不適合の定義を決める際の基準として次にあげたいことがあります。

・自分達でその対策がコントロールできることなのか、そうでない場合は関係者で諸事情を考慮にいれつつ、定義からはずしてもいいと思います。

・不適合は改善のネタであるという共通認識を持っていることを前提に、発生していないけど「起こり得る可能性がある」「このような事が発生すると悪い影響が出る」というリスク対応からの観点で不適合と定義して、発生を予め抑制する取り組みは前項にも述べましたが非常に有効だと思います。

これを極めていければ、同業他社に差をつけることが出来ます。

これは、不適合を見つける力をつけることです。製品やサービスそのものの不適合はよくありませんが、製品やサービスを提供するプロセスにおいて、目標管理、手順/方法、インフラの管理、、作業環境、教育訓練について、原材料、協力業者の管理 等々の観点で見つけていく能力を備えることです。

それには組織内で、何でこのような事が起こるのかをしっかり話し合って真の原因を特定していくことで、相互理解と意思疎通を促進し、組織の成長につながります。

ここで大切な事は、クレームや不良品が発生した後ではなく、事前に察知していく力をつけられるかです。

また発生したとしても、決して不適合の発生を誰かのせいにして注意喚起や教育だけで終わらせることなく、手順や方法の見直し、インフラの管理状況、風土や認識面等の多面的な観点で話し合って原因を特定して下さい。

それが出来なかった時点で組織の成長は止まります。

これからも持続可能な成長を続けていくためには、「改善のネタ=不適合」を自ら見つけて取り組む循環を作っていくことです。

このことに着目して取り組んでいる組織とそうでない組織は間違いなく3年後には業績に差がつきます。

実際に製造業の会社では、不良品の発生数を3年間で9割減にしていますし、建設業の会社では、生産性が数年前に比べて2倍になり利益も右肩上がりとなり、同業他社と比べ業績に雲泥の差が出てきています。

さあ、取り組むなら今からでもできます。

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