株式会社インフィニット 宮城県仙台市のISO・組織開発の会社|効果的な振り返りができる2つの取組み

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効果的な振り返りができる2つの取組み

2023年5月14日ISO

 以前、ある建設会社で約2年間支援をした、複数のISOマネジメントシステム規格の認証取得のプロジェクトで事務局の中核メンバーに振り返りを支援した取り組みを紹介します。

 これまで、幾度となくクライアントへの支援について振り返りを行ってきました。日々の仕事、現場での改善プロジェクト、組織のビジョン作り 等、様々な案件やプロジェクトがあります。でも終了時に振り返りをしているという組織はどの位あるのでしょうか?

 一つの仕事が終わってすぐ次の仕事に入るのは、非常にもったいないことです。振り返りをしてこれまでの仕事ぶりで何をしたらよかったのか、これまで違う事が出来るようになったことは、新たに何のスキルが身に付いたのか、足らなかった点についてこれからどうしていくのか 等、今後の組織、人材の成長に必須な取り組みです。

 今回、振り返りを通して組織にどんな影響を与えたのか、効果的に振り返るにはどうしたら良いのか、是非、ご参考にして下さい。

振り返る観点を示す

 ご紹介をするプロジェクトの振り返りをするにあたって、15分の時間を与えて組織内の関係者に発表してもらう場を作りました。

 メンバーの人たちにいきなりプロジェクトを振り返って下さいというのも酷な面もあったので、振り返りをする観点を示し、選択できるシートを配りました。

 「目的・ゴール」については、認証取得を一つのゴールとして達成していたので、次の観点から「プロジェクトの進め方」、「プロジェクトチーム」「メンバーの個々の力量」「組織全体」「自分自身」の5つのテーマを示し、テーマごとに振り返り項目を設定して、何を主に振り返るのかを選択させるようにしました。(下表参照)


 振り返るプロジェクトや仕事の性質に応じて、テーマと振り返り項目は様々です。最初は、抽象的なことばを取り上げ、そのことばを分解して具体的な項目を導き出していくことです。

 それらの取組みを通して、何を目的にどんな意図を持って振り返ってもらいたのかを整理できます。この手法は、正解がない中で仕事を進めていくための必要なスキルです。

 実際にメンバーにこのシートを使って、実施してもらいました。振り返るテーマと項目が示され、振り返りがしやすかったと好評でした。

振り返った事は、皆で共有する

 上記にも書きましたが、メンバーは振り返った結果を発表しました。この会社では、これまで振り返った結果を発表する取り組みは初めてでしたので、参加者に感想と今後自分はどうしていくべきかについて書いてもらいました。

 このような機会を設けてすぐに何かが変わるわけではありません。ただ、事務局の人達の負荷が大きかったことや、なかなか前に進まなかった事 等について、組織はこれからどうしたらいいのか、自分は何に取り組むべきかを率直に書いていました。

 事務局の中心メンバーに負荷をかなりかけてしまった事は、こちらも併走しながらの支援を通して会社側と共有していました。そんな困難な状況でしたが、メンバーがやり遂げた事をトップを始め役員の方々にも高く評価していただきました。

 頭の中で何となくここをもっとこうしておけば良かった思うだけでなく、何かにアウトプットし、共有する。それなくして、自分自身や組織の進化はありません。

 インフィニットは、「振り返り」にこれからもこだわっていきます。

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