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ISO9001での設計・開発のプロセスは、実際の行っている手順を文書化するだけで、ほぼ規格要求事項を満たすことは充分にできる

2018年7月14日ISO

ISO9001の認証取得もしくは、認証を維持している組織で、設計・開発のプロセスがわかにくい、どのようにシステムを構築していいか苦慮している中小企業の管理者や経営者の皆さんと考えてみます。

 

目次:
1. 実際に設計・開発をどのような手順で行っているか話し合ってみる
2.規格要求事項にしばられず、自分達のやっていることを明確にする

 

1.実際に設計・開発をどのような手順で行っているか話し合ってみる

ISO9001の8.3 設計・開発では、「設計・開発の計画→インプット→管理→アウトプット→変更」の流れで要求事項が示されています。
認証している多くの中小企業では、この流れで自社の設計・開発における手順を作っている傾向があります。
ただでさえ、わかりづらい規格要求事項の文章です。この規格の流れで手順書を作っても現場の人たちや、新たに従事する人に理解させることは実際にできているのでしょうか?

まず、実際に行っている手順をフローにアウトプットすることです。
そして、一つ一つの段階で、誰が実施して、次の作業に進むのかを承認しているのか、その際のアウトプットされている書類や他の媒体のものが何なのかを明確にして下さい。

上記で明確になった手順を、5W1Hで文章として作成するか、そのままフローに肉付けしていくかは、それぞれの組織で最適なものを選択すればいいと思います。

一番良くないパターンは、品質マニュアル上でISO9001の8.3の設計・開発の規格要求事項の文面をただなぞったようなことしか書いてないケースです。

設計・開発のスタートの段階(これは組織にとって様々なケースがある)から設計・開発の最終的なアウトプットが設計図面/仕様書もしくは試作品をつくるまでに様々な事を行っているはずです。
規格要求事項に捉われてしまい、肝心の事である自分達でこの文書を使って進めていくということが置き去りなっていることをよくみかけました。

 

2.規格要求事項にしばられず、自分達のやっていることを明確にする

ISO9001の8.3.4では、設計・開発のプロセスで何を管理するのかa)~f)にそれぞれ示されています。
本当にシンプルに要求されています。
a) 達成すべき結果
b) 要求されている事を満たしているのかレビューすること
c) 検証を行う事
d) 妥当性確認を行うこと
e) レビュー、検証、妥当性確認の際に問題になったことについて必要な処置をとる
f) 上記の事を記録すること

要するに、設計・開発のスタートの段階から設計・開発の最終的なアウトプットが設計図面/仕様書もしくは試作品をつくるまでの手順を文書化していけば、上記の要求事項を全てとはいいませんが、既にある程度満たして作られているのではないでしょうか?

更に、組織によっては、設計図面/仕様書や試作品の作成以降の取り組みも書いた手順書を作ることもあると思います。
規格は設計・開発の段階では、このような要求をしていますが、皆様方のお仕事は設計から製造(購買を含めて)までの流れを一つの文書にしたほうがいい業態もあるかもしれません。

どうか、自分達の仕事に進め方を一番において組織の仕組み/システムを作って下さい。
規格要求にしばられ、肝心の事が何も決まっていないことになっていませんか。

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