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認証を考えている組織が日常の活動とマネジメントシステムがつながる事を確認する2つのポイント

2023年6月05日お知らせ

 ISOマネジメントシステムの認証を取得までの間に規格要求事項を満たすために様々な取り組みをしていきます。その際に、ISO のために何をしたらいいのでしょうかという質問がきます。その前に自分達の活動が既に規格要求事項を満たした活動をしているかどうかを確認すべきです。

 これまで、様々な業種、規模の違う組織の認証取得を支援してきて強く感じた事をお伝えします。また、認証の取得するにあたり、何をすべきを悩んでいる組織の皆さんに少しでもお役に立つ内容になればと思います。

組織は、規格要求事項の項番通りに取り組んでいると限らない

 それぞれのマネジメントシステムの規格は、4.1項から10.3項まで要求事項が示されています。そのため、項番の順に何かしらの仕組みを作り、文書を作成しないといけないのではないかと思ってしまいがちになります。

 そんな事はありません。確かに品質マニュアルは、規格要求事項の項番に沿って作成はしていますが、実際にマネジメントシステムを構築する際は、その組織が製品やサービスを提供する時の活動と要求事項のどの項番を満たしているか否かを確認しながら進めていきます。

 例えば、組織の現状のマネジメント取り組みを見るには、「目標の設定はしているのか」、「目標の設定の根拠は何なのか」、「目標の達成するための計画があるのか」という流れで確認します。仮に、目標の根拠がはっきりしていないのであれば、4節の「組織の状況」に関わる事はまだ行われていないと想像します。ただ、その際は、トップから何かしら指示が出ていないかは確認します。

 実際に目標の設定をして達成計画が作られているとすれば、「その目標や指標、活動が測定可能かどうか」、「その達成の状況の確認は、<いつ>、<何の手段>でやっているのか」 と続けていきます。確認の手段が特に決まっていない場合は、トップとコミュニケーション手段は何があるのかを調査し、品質マニュアルの該当項番に当てはめていきます。

全てが当てはまらない事があったとしても更に調べる

 先述した通り、当てはまらない事が出てきた場合、すぐにどう対応するかという事になるかと思いますが、その前に一度立ち止まって再度自分達の取り組みを振り返ってみてください。

 以前、あるサービス業の会社であった事ですが、部門毎に目標の設定や達成計画の仕組みは明確に作られてなかったのですが、内部コミュニケーションの中で、週、月ごとに組織で業績の達成に向けて決められた事の進捗状況を話し合い、トップに報告していました。

 その内容を各人の週報や報告書類を調べてみるとその組織で必須となっている指標の達成状況や活動した事、結果について報告されていました。

 確かにマネジメントシステムの6.2項の「目標及びそれを達成する計画策定」の全てを満たしていなくとも、これまでの組織のマネジメントのシステムが明らかに機能していました。

 弊社は、当然この取り組みを活かしながら、担当者と話し合いを重ね、更に成果を得るシステムとするべく次の支援を行いました。

 最初に、これまで設定してきた指標と達成のための活動を洗い出して、関係者にリアルに共有できるように達成計画を作りました。

 それとこれまでの報告の仕組みは踏襲しつつ、トップからの指示やそのフォローアップについて確実に関係者に共有するために、これまでの報告書の書式を変えました。規格要求を満たし ながら、無理ない活動を定着するようにしたのです。

 ただ、目標や達成計画が明確でないという事だけで、何か新たな目標設定や達成計画を作るのは愚の骨頂です。このような事が、日常の仕事と乖離して、ISOマネジメントシステムの規格要求との取り組みが二重化することになり、関係者の負担を増す事になっていきます。

 組織がこれまで事業を継続してきたのには、何かしら成長する取り組みをしてきていると想定します。表面だけで規格要求事項を満たしていないと決めつけずにもっと深掘りをしましょう!

 日頃から続けている有効な取り組みは活かす、でももっと効果的な取り組みは何かを関係者で話し合って変えるという軸を持って、組織の成長につながる認証取得に取り組んでいただければと思います。

 


 

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