リスクとは本来「未来の指標」になるべきものであるが、今までのリスクマネジメントは、真に組織のためになってなく、担当部署に任せきりとなり、トップの関与も薄く、過去経験している想定内の影響について行われていることが殆どだと思います。
大抵の経営層の方々は、企業経営の中で予測がつかないことについて漠然とした不安を抱きつつ、リスクも対策も明確にしないまま、そんなことが発生はしないと感じていらっしゃる方が大半でないかと思います。
今までのリスクの特定は、過去に経験していることや担当者の責任の範囲内の事柄や所属部署とのしがらみで無難な内容に終始し、一度リスクアセスメントを実施すると見直しをせずに作りっ放しになっていることが殆どではないでしょうか。
そのために、日本の企業は変化に対応できず、目先のことばかりにとらわれ、その対応に終始し、いつのまにか競争に負けシェアの低下による業績の悪化を招いている事例が多いこと。
やはりリスクマネジメントの本質とは、自分達の組織の中で今まで目をそらしてきたこと、痛みにしっかりと目を向き合うことが出来るかどうかだと思うのです。
そのためにトップは、全体最適の視点で事業目的に対するリスクについて、自分達でコントロールできないこと(気候変動、為替、人口減少等)や複数のセクションで協力しないと解決できないことをフラットな視点で取り上げて、例え5年後や10年後に顕在化するようなことでも今から手を打たないと間に合わない事に取り組むことを最優先にして経営にあたらなければなりません。今までは組織内の各部署間の利害関係や部署内の人間関係もあり、真っ新な視点で正確なリスクの実態がなかなかできなかったと思います。
ここで感じるのは特に中小企業ほど、この点についての取り組みが必要なことです。ただ、殆どの経営者がトップダウンで取り組んできており、全社的、長期的な視点に立って考えられる人材が大企業に比べて圧倒的に少ないことや、ひとりひとりの担当業務が多岐に渡りどうしても長期的な視点での取り組みがされにくく目先の業務に追われてしまうことなど、組織としてリスクマネジメントに取り組む体制、仕組みが整わないことや関連する教育訓練になかなか時間が割けないことなどがリスクマネジメントの進展を妨げていると考えられます。
でも、ここで目の前だけでなく未来に視野を向けた取り組みを始めているかいないかでは、5年後、10年後に差が出ます。
。いつまでもある特定の社員の能力に依存していることがいいのでしょうか? いままでの業務の進め方や実施方法のままで大丈夫なのでしょうか?中国経済のバブルが弾けた場合の影響は調査しているでしょうか?また、身近なテーマとして自分達の市場が今後縮小するのでしょうか?それとも拡大するのでしょうか?
経営者の皆様には率先して学んでいただき、取り組んで欲しいです。
上記のようなことについて、一度社内で検討、調査していくことをお勧めします。業績が悪化してからでは遅いのです。
幸い、このようなリスクマネジメントの構築運用するガイドラインであるISO31000をベースに今回ISO9001(品質)やISO14001(環境)、ISO27001(情報セキュリティ)等のマネジメントシステム規格が改正されました。今までISOの認証を持たれている企業は、見直しのチャンスです。ISOの規格要求は、組織をマネジメントするための一つのツールです。どうか振り回されずに自分達の組織が求める成果に結びつけられるマネジメントシステムを作って下さい。
私どもは審査の対応という狭義的なものではなく、組織がもっと成長するために必要なことをお示し、100年以上続く組織の仕組み作りと運用について支援をして参ります。
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