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ISOのマネジメントシステムで成果を上げたいのなら、標準化を徹底すべきだ

2021年4月07日ISO

 仙台で、ISOのマネジメントシステム(品質、環境、労働安全衛生、情報セキュリティ 等)の認証取得と運用のステップアップ支援をしています 櫻田 一展(さくらだ いちのぶ)と申します。

 ISOのマネジメントシステムの認証取得を目指している経営者、ISOの認証取得したものの成果を上げられていると実感できない経営者の皆さんにお伝えします。

ISOマネジメントシステムに取り組む(組織を創る)ということは、標準化を進めるということ

 経営者の方々からISOのマネジメントシステムに取り組む目的の一つに、組織化を進めたいという想いを聞きます。

 方針や目標の設定、組織図や職務分掌の制定と共に、業務に関する進め方や手順を文書化するということが避けて通れません。

 当たり前のことですが、誰が作業を行っても御社の製品やサービスが、顧客の求める以上の品質を常に提供することにつきます。

 整備した文書類に従って社員の教育を行い、力量を備えた人を配置させることは言うまでもありません。

 ISOのマネジメントシステムで標準化を阻んでいるのには品質マニュアルの存在がある

 今迄私が審査をしたISOの品質マネジメントシステムを取得している半分以上の中小企業では、品質マニュアルと規格で要求されている文書化された手順(文書管理、記録管理、内部監査、不適合製品、是正処置、予防処置)が整備されているだけでした。これは、特に建設業の会社によく見られました。

(製造業の会社では、他の業種に比べ作業標準の整備は進んでいました。)

 確かに品質マニュアルの7節の「製品実現」(ISO9001や14001の2015年版ですと8節の「運用」)では、規格要求事項に沿って何をするのか書かれてはいるのですが、概略てきな文面になってしまい、5W1Hに基づく詳細な手順が書かれている訳ではありません。

 そのことだけでは、もちろん不適合にはなりませんが。

 以前建設業の会社でこのような事がありました。

 2年連続で同じ企業の審査をさせて頂いた際に、1年目と2年目で違う現場代理人の現場を見させてもらいました。

 1年目の現場代理人は、担当している現場で発注者から優良工事の表彰を受けられるよう取り組むという事を目指すと言われており、書類を含めてしっかりと現場管理が行われており、現場に関する指摘事項はありませんでした。

 2年目に伺った際に、別な現場代理人の現場では、同様の施工管理が行われているだろうと思って審査をしましたが、管理の方法が全く異なり、また前の審査の現場と比べても不備が多く、この現場における複数の不適合を指摘せざるを得ませんでした。

 このことをどのように思いますか?

 製造業以外の企業では、このようなことがよく見かけます。標準化ということの認識が現場の担当者だけでなく経営者も含めて極めて低いのです。

 品質マニュアルには、確かに「施工計画書を作成します」、「識別を実施します」、「検査を段階ごとに行います」等、要求事項に従って書いています。

 先程も話したように「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「どのように」といった詳細な手順がなく、代理人が自分でやりやすいやり方でやっているため、途中で代理人が変更になったりすると引継ぎに非常に苦労する事例を多く見ました。

 今迄、途中で担当者が辞めるということがない企業ではイメージできないかもしれませんが、いつ何時起こるかわかりません。発生してしまうと、自社だけでなく顧客に迷惑をかけてしまいます。

 品質マネジメントシステムの要求事項には、「手順、仕組み、人、インフラ等」を変更する際に顧客に迷惑をかけずにスムーズに移行するように要求しています。

 ただし、ISOのマネジメントシステムでは、文書化の程度は企業が決めることになっていますので、審査において一概に詳細な手順が整備されていないことを不適合として指摘するのはケースバイケースになります。

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なぜ、ISOのマネジメントシステム(組織化すること)に標準化が必要か

 前項のように担当者によって製品やサービスの品質のバラツキを抑えることもそうですが、標準という文書がないと、企業にとって何が正しいやり方なのかが社内で共有できません。

 また、標準化について認識が低い会社では、改善についても、仕組みや方法ではなく、社員の教育訓練の実施や安全パトロールでの指摘事項の手直し事例のような一過性の活動位しか確認できないところが多いのも現実です。

 やはり標準の文書があるということは、都度の見直しを通じてより効果的に、効率的な方法を関係者で協議し、よりいい方法を見出して、製品やサービスの品質を向上することが可能になりますし、何よりも社員を含めて組織の能力も上がっていくのです。

作業標準やマニュアルは、競合と戦う武器になる。

 作業標準やマニュアルの弊害についての主張をよくみかけます。 組織ごとに様々な事情があると思います。

 作業標準やマニュアルが悪いのではなく、使う人たちがそのままにしているのが悪いのではないでしょうか。当初の文書の作成のいきさつがどうであれ、新しい人が業務に従事する際の教育に使える文書がありますかという問いに答えられるかです。

 審査において作業標準やマニュアルが全然改定されていない事例が多数見受けられます。

 新入社員からしてみれば、何か仕事を覚えるための文書はないのかというのは至極当たり前です。それが殆ど口頭か、あったとして現状の手順を示していない、もしくは指導する人が必要な事をメモした程度の文書しかないとしたら、どう思うでしょうか?

 実際に作業標準やマニュアルの中身が分かりやすく、使い勝手のよいものなのかということを含めて見直しの検討をすることをお勧めします。

 作業標準やマニュアル等の分書類の見直しをすることをルール化して、必ず見直すようにすることは必要です。

 また、社内のミーティングで作業標準やマニュアルの改定について頻度を決めて議題にすることも文書の有効活用につながります。

 組織化できない、マネジメントシステムがあまり有効でないと感じている中小企業の経営者の皆さん、まず社員を巻き込んで作業標準やマニュアル等の文書類の作成、見直しから始めてみませんか。

 意外と他の企業ではやっていませんよ。同業他社から一歩抜け出すチャンスです!! 

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