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インフィニットは中小企業が持続可能な成長ができる組織になるサスティナブルグロースプログラムを提供します

2021年10月02日組織開発

中小企業は持続可能な組織をつくるためのには、人材をどうしていくのか人材戦略を明確にする必要がある

 昨年9月に発表された「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会報告書~ 人材版伊藤レポート ~」(以下伊藤レポート)では、人材を「資源」として管理するのではなく、「資本」と価値を創造していく、企業の資産価値を増やしていく事を書いています。「人事」から「人材戦略」に発展させ、経営戦略と紐づける、人事部門に任せるのではなく、経営層自らが関与する必要性を訴えています。

 私自身のコンサルタントしての始まりはISO9001の品質マネジメントシステム認証取得支援からでした。その規格要求事項「7.1資源」には人材が入っています。製品・サービスを顧客や自社の基準を満たして提供するために必要な力量を明示し、教育訓練をして、その力量がある人材が実施することを求めています。当時から資源とは俗にいう「ヒト、モノ、カネ」であり、組織や顧客が求める一定以上の品質の製品・サービスを提供するための必要な資源として、そして何の疑いもなく人材といえば有効な資源として活用していくのが当然だという考え方でした。

 シンプルに言うと、‶まずは担当する業務をこなせるように習得してください“からだと思います。そこには、人は大切だと話しはするが、資源としてみるので、まず使えるように、活用出来るようにといった視点で人の育成をしてきました。そうなると業務における力量があると認められ、そこに安住すると成長が止まる恐れがあります。そこで、多能工という観点で、他の関連する業務や作業を複数以上習得する事をしてきました。しようとすることただ、資源とみなしたまま手を打たないと枯渇してしまいます。

 しかしながら、新型コロナによるパンデミックを体験し、いつ、何時、自分達でコントロールできない事が起こる事を目の当たりにしました。そのような状況下でも、業績をアップしている企業は、経営者だけでなく社員も自ら考え何とかしようと変化をいとわずにやってきた会社でした。そこには、依存ではなくお互いを尊重して共に成長しようという事が浸透していました。

社員が価値を創造する資本として投資するという捉え方をする

 ある経営者から以前、社員への教育研修は投資とはとらえられない、なぜなら勘定では費用になっているからだと言われたことがあります。この言葉がずっと心に残っています。

 人材を資源としてみるとどうしてもその育成に関わる事を「コスト」とみなして管理をしてしまいます。これは、お互い何もリターンがなくお互いを尊重しようとする事もなく、社員にしてみれば言われた事をしていればいいので、社員も自らをすり減らして働くという気持ちが出てしまい、何か新たな事をやってみようという気持ちも起きてきません。でも、人材を資本と捉えてみるとその成長が会社の成長に必要であることをお互いが認識し、そのリターンが可視化され実感できるようになれば、もっと成長するために何かをやってみようという価値の創造に自発的に取り組み、社員エンゲージメントが高まります。実際にエンゲージメントスコアが高い会社は、営業利益率や生産性が高いという相互関係がデータからも実証されています。

 ただ、日本は残念ながら社員エンゲージメントが高い社員が6%と調査対象となった137か国中132位と世界でも最低水準となっています。(ギャロップ社の2017年の調査から)これは、大手の企業の決算発表から過去最高の利益を上げているという事が目に入ってくるものの、平均年収や1人あたりのGDPも下がり続けていること、中小企業の生産性が低い事、社会人の教育にかける費用がGDP比0.1%と先進国で最低であること 等、様々な要因が重なってこの結果だと思います。

 社員をどのように見ていますか?期待通りに働いてくれない事に嘆いているばかりですか?それは社員だけが悪く、自分は(経営者)悪くないと言い切れますか?社員1人1人に何を期待し貢献してもらいたいと明確に言えますか?殆どの中小企業には、経営戦略や将来ビジョンは文書としてアウトプットしておらず経営者の頭の中にあるだけです。まずは、そこを明確にして可視化してみませんか。

 そうすれば人材は、戦略を実現し成長するために価値を創造する投資の対象として見る事ができるようになります。そして育成にどれだけの投資をして、戦略の実現の暁にどれだけのリターンが想定されるのかを可視化する事が可能になります。それは、教育・研修を計画する際は、実施のため投資した額にいつまでにどれほどのリターンが出来るかを予め算出して、実際にリターンが出来ているのかの効果を測れるようにしていく事ができます。

 まず社員が成長できるよう、貢献できる社員を戦略的に育成し、価値を創造する存在であると考える経営者の皆さんに、持続可能な成長に必要な事を次のテーマを踏まえてお伝えしていきます。

1.組織の製品サービスのレベル:事業戦略上

2.組織のマネジメントシステムのレベル

3.組織文化のレベル

4.組織の人材開発のレベル

5.組織のレジリエンスのレベル

6.組織のウェルビーイングのレベル

7.組織のデジタル化のレベル

 上記の7つのテーマは、それぞれの企業や組織で見方や捉え方はまちまちです。ただ、3~6については、なかなか目に見えにくい内容です。ただ、一つ言えるのはそのテーマに対して理解できているとするのであれば、それによって自分が変わっている(行動に移している)ことです。それをしっかりとモニタリングできるようにしていきます。

 そうです。これは大手と違い、中小企業ではオーナーシップが殆どですので、経営者がその事を決断すれば実行に移す事はそんなにハードルが高い事ではないと思いますがいかがでしょうか。

 今後も実用的に実施できるようお役に立てる情報を提供していきます。

幸せと感じる事がパフォーマンスを上げる

 今まで人材を資本として捉える有用性と必要性について話してきましたが、価値を創造する前提として感謝の気持ちや幸福感を感じて仕事をしていくことが持続可能な組織創りの前提となります。

 振り返って自分はどうかと考えてみました。そこでいきついたのは、「自分らしく」でした。まず自分が幸福感を持てるか、心の面で満たされているかで行動が違ってくることでした。自分は「自分らしくできるか」を基準に様々な場面で選択している事に気付きました。例え選択した事で結果がでないときでも、悔いはまずありません。逆に他者の意見を参考に決めた事は今でもぐじゅぐじゅと悔やんでいます。

 支援をさせていたいている企業で、ワークショップを共にする社員の方がいます。その方は、会社から様々なプロジェクトを担当しています。その事についてこれまで体験していない事にチャレンジする機会が与えられ感謝している。自分のキャリアアップにも活かしたいという事を良く話していますし、少しづつ結果を出してきています。これはポジティブ心理学の研究からも実証されていることです。ハピネスプラネットCEOの矢野和男氏の著書である「予測不能の時代」に、「仕事がうまくいくから幸せになる」のではなく、「幸せだから、仕事がうまくいく」「幸せだと、病気になりにくく、なっても治りやすい」ということがありました。この事を実証するためにスマホに「今、何をしていますか」「今、どんなムードなのか」という質問をランダムに行うアプリをインストールしての実験で、「いいムード」だと答えた方が、逆の答えをする人よりやらなければいけない事をより多く行っていたとの結果が出たとの事でした。

 これは、非常に示唆に富んだ事だと思いました。自分も仕事がうまくいくから幸せになると思い込んでいたことに気付くと同時に、今まで当たり前な事が実は幸せだと感じていた時は常に結果はでていなくても積極的にいろいろな事に取り組み、やらなければいけない事について先送りは殆どしていなかったということを思いだしました。

 いろいろとしなければいけないと思っている事は先送りしていますか?そうであれば、今置かれている状況がどうなのか考えてみてください。先送りが多いか否かは、幸福であるかどうかの一つの尺度になると感じました。この事は、今後の支援先の社員エンゲージメントの調査に取り入れていこうと思っています。時期はまだ未定ですが、結果は報告したいと思います。

 最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。持続可能な成長する組織となるための情報を今後も都度アップして参りますのでこれからもよろしくお願いします。

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