中期計画を作って行動する組織文化にしよう | 株式会社インフィニット

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中期計画を作って行動する組織文化にしよう

2021年2月03日組織開発

従来からやるべき事があっても、手をつけないままでも何とか今までやってきた企業はたくさんあります。生産的でなく、効率的でもない行動や思考がそのままで、このようなコロナ禍で、即対応が出来ない(もしくは変えられずに)、業績が悪化しても有効な手が打てない企業があります。その都度従業員のリストラ、業務の見直しをせずにIT化に着手出来ずにしたツケ、設備投資の決断が出来ずにズルズルと現状を変えずに来て業績が悪くなっても手が打てない等、結果として何も手を付けなかった事が現状を招いていることに気付かない経営者が少なくありません。なぜ、そのような事を招いているのか経営者の行動と組織の風土と組織文化の観点から考えていきたいと思います。

合理的な理由があっても変えられない組織

ある製造業の会社では、顧客ごとに作業内容や伝票処理が異なり現場の作業にかなりの負荷がかかっています。これまで、受け入れから出荷・請求までの業務において顧客ごとに取り組まなければならないことをマニュアル化することや限度見本を作り、教育をしていくことで対応してきました。特に、 見積書の作成、伝票の発行等の事務作業に関して の作業は、殆どIT化はしておらず、手作業となっています。以前から短納期の対応が売りとなっていることもあり、ミスが発生しやすい状況が慢性化しています。現状では、見積書の誤り、売上の漏れ、売上の誤りなどが発生しても後工程でのチェックが出来ない状況になっており、担当者に任せざるを得ないことが続いています。

この状況は、誰が見てもITのシステムを導入し、人手がかかる作業を極力少なくし、ミスを減らす必要があります。 以前は、ITシステムの導入を目指し、ほぼ全ても作業をIT化を目指したシステムの導入を目指し、ベンダーから提案をしてもらいましたが、2千万円~3千万円程度の金額が提示され、その導入の話しも立ち消えとなりました。

また、この企業では、既存の製造ラインについても以前から改修をして製造能力を上げていくことも社内で提案され、検討も行われていました。それでも、業績が好調時にも特段何もしないまま現状のインフラを維持したことで、老朽化への対応もできず、景気の減速もあり、売上も前年比で減少しているなか、人数を安易に増やし続けたツケがきています。

ここでは、単年度の計画を立てていますが中期計画はありません。ただ、単年度の計画の中で課題やリスクを書いていますが、それらについてどうするのかまでは示していません。インフラの投資は一時的にかなりの費用と時間がかかるため、売上が増えていた時に、その場しのぎで採用を増やしていました。当然、売上が減った時は生産性が低くなり、コストも増えてしまいますが、短期的な視点でしか物事をみられないことがこのような現状を招いてしまいました。

中小企業になぜ中期計画が必要か

仮にですが、中期計画を作って売上、利益の計画をもとに基準を設定して、将来何を導入するのか、どの程度採用するのかを決めていたらどうなっていたでしょうか。

先が見えないなかで、中期計画をつくる意味があるのかという意見があるのは承知しています。ただ、中小企業では、大手と違い社長を経営面で支えるスタッフは脆弱(もしくはいない)ケースが殆どで、短期的な視点で経営をしてしまいがちになります。

例えば、たまたま業績が良い時の市場動向から設備投資をしたものの、その後の市場の変化で見込んでいた受注が当初の計画を下回り、痛い目にあったケースを何度か見てきました。まだキャッシュが潤沢であれば持ちこたえますが、そうでなければダメージとなり、従業員の給与やモチベーションに悪影響を及ぼしてしまいます。このことは、従業員の離職や品質低下による顧客からの信用が落ちてしまいかねません。

こうした事を起こさないために、新しい事を起こす際に予め基準とプランを作り、リスクを評価し、決断する組織文化を定着させていく事が必要です。確かに未来を予測することは難しく、市場の動向の調査も一筋縄ではありません。ただ、作成した時点での中期的視点(むこう3年~5年程度で)で組織が取り組むべき事を組織内で共有し、重要性なことと何を優先していくのかを見極めるためにも、中期計画を頻度を決めて見直しする仕組みを作らなければなりません。最終的な決断は経営者が行いますが、そこに至るプロセスを社内で確立することから手掛けていただきたいと切に思います。

中期計画は、目指す組織像を明確にして作成する

中期計画は、単に、N年後の売上や利益、キャッシュフロー等の数字を示し、達成のために何をするのかという施策を掲げるだけではありません。

変化が激しい中ではありますが、最長で5年程度の中期計画の作成を考えてみます。売上に応じた採用者増を見越した社員数は適正か、新規の設備投資の影響について等の様々な視点で明確にして欲しいのです。市場の縮小や増大に伴う会社の強みや弱み、社会の動きから顧客や事業内容の変化はどこまで生じてしまうのか、 それらの動向からどんな人材や設備が必要なのか、 どの程度の人数が妥当なのか、様々な観点から将来像を描き、中期計画に落とし込むことができます。中期計画には、N年後にどうなっていたいのかのビジョンが示され、理念や行動指針も示し、その実現のための人材の採用・育成の方針、事業ごとの戦略とそれらに関するリスク及び課題も書き入れて下さい。見直し時の振り返りの基準が数値だけでなく、実際の活動についてのレビューが可能になり、数値と活動との関連について分析が可能になります。

中期計画が実効性あるものにするには

そこで重要となるのは、振り返る事です。中期計画に限らず振り返りをされていますか。ここでいう振り返りは、単に計画の数値に対して達成したかどうかの観点だけでコメントすることではありません。達成もしくは未達成に関しての要因を取り組んだ施策に対して切り口と手法を決めて分析した結果を書くことです。ISOの審査でも様々な計画書を確認しますが、殆どはまともな振り返りをしていません。達成/未達成の状況についてのコメントに留まっているのをよくみかけます。それに対してのトップからの意見もかかれていないので、提出されたものについて何のアクションもとらずに放置しているのが多いと思います。トップもこの内容ではどうかと思いながらも後々の組織全体への影響を考えてしまい、手をつけられていないと推測します。

ここにマネジメントの欠陥があります。まず、始めに提出された内容について問いかけを行い、納得できるまで話し合いをすることです。ここでは、「なぜ出来ないのか」という事を追及するのではなく、「どのように行動していたのか」という事実を確認することです。出来ない事に対しての追究は対象となる社員を追い詰めるだけで、将来に向けて何のプラスになりません。お互いがこのままでいいのか、良くないのかの認識を共有できる話し合いができるかが、組織文化(物の見方、考え方、行動様式)を変えて、結果を出せるよう社員の行動も変容できるようにしていく始めの一歩となります。

未来への取り組みを掲げて、都度計画の内容を変更しながら行動を変容する、そんな組織文化がこれからの成長を目指す中小企業には不可欠です。

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