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同じことを繰り返す組織とは

2020年1月07日組織開発

売上の未達、失注、クレーム、事故、不良品の増大 等企業にとっては起こして欲しくない事が再発していませんか?
そのような中小企業の経営者の皆さんと組織開発の観点から考えてみます。

起こしてほしくない事が再発する組織の3つの特徴

  このような企業には次のような特徴があります。
1) 当事者である従業員の責任として、その人を処罰し、責めてばかりいる。
2) トップ、上司や同僚へ肝心なことが報告されず情報共有されていない。
3) 当事者は、上記のような不祥事が起きた時もしくは発生後の対応に関する影響を考える事が出来ない。

 今迄、複数の企業でこのようなケースがありました。
① 売上の報告が当初の計画で組んでいた数字から大幅に未達となり、従業員へのボーナスの支給出来なくなりました。簡単に言うと、これは、当時の責任者がトップに正しい報告をせずに、ずるずるきていしまい手の打ちようがなかったケース。
② あるプロジェクトにおいて期限を何度も延長してしまい、当初より費用がかり、見込んでいた利益が確保できず、顧客からの信頼を失ったケース。

 ここで必要な事は、上記のような事を再発させないという認識を関係者が共有することです。これが、徹底していない組織は必ず再発させてしまいます。

当事者の心理とは

ミスがあったり、不良品を発見すると、当然だれがやってしまったのかということを探して、原因を調査するのということが一般的かと思います。

 次の事についてどちらを行っていますか?

① ミスが発覚した際に、当事者になぜこのような事を起こしたのか詰問調で追及している

② ミスが発覚した際に、発生した状況を当事者以外に方々にも話しを聞いて、関係者が集まって取り組んでいる

 ①を選択した組織は、当事者が自主的に申告しなくなるという事が多く出てきます。多分調べれば殆どのケースで誰が発生させてしまったのかがわかります。ただ、責められたり、怒られてしまうことを想像するとルールでは報告しなければいけないと思っていても責任を取らされてしまうとなると隠してしまいがちになります。一方で殆どの人がミスをしたくてしている訳ではありません。

 まず、発生後に迅速に上司に報告をすることを確実にする組織にしないといけません。中には、少ないですが反省もせず自分が悪くないという態度をとる人もいるかと思いますが、その人たちについては、別な記事でお伝えします。ここでは、ミスや不良品の発生について再発させないために必要なことを書いていきます。

トップがやるべきこと:組織の体質を変える

 人間は、ミスをします。これは、仕方ありません。ミスは起こしてしまうということを前提に考える必要があります。 今までの審査やコンサルの際に確認した中小企業の是正処置の報告書類は、原因の追究が浅くその真因に至ってなく、対策についても“ 別の人に代わってもらう”、“もしくは注意喚起や再度実施事項を徹底すること”がほとんどでした。これまで、そのような対処してきた組織は、同じことを繰り返していました。

 また、中小企業では大手企業に比べてクレームの報告や社内でのミスやルールに適合していない場合の報告が非常に少ない と感じます。大手の場合は、ITツールを使って報告する仕組みを導入されたり、中小企業に比べ組織的に対応していたりと、様々なことがあるかと思います。

 例えば、

  • 顧客からクレームやミスが発生しても、社内で処置をして大事となっていなかったため報告書を書いていない:隠ぺいの認識がほとんどない
  • 口頭での報告していたが、報告書を作成するのを忘れてしまっていた
  • 報告のルールを決めていても、責められてしまうので書かない

 上記のように、ルールが順守されていないという側面だけでなく、報告が必要であることが認識されていない風土になっていることが、非常に多いです。なぜこのようなことになっているのかは、トップがクレームやミスに関しての報告や再発防止の取り組みに関与していないことや、そのような状況を容認していることです。

トップは次のことに取り組んでください。

  1. 報告がなぜ必要なのかを説明する。まず、報告が遅くなることで、業務上にどれだけ影響が出るのかを管理層と一般の従業員に丁寧に説明することを、何度も継続すること。
  2. その内容として、「人間はミスしてしまうこと」「機械や装置もいつかは壊れること」とそれらの事を前提にしてよりよいやり方を一緒に考えていくこと。
  3. 会社の理念や社是や経営の方針 等があれば、この機会に説明をし、理解を深めていく取り組みをすること。
  4. 上記の取り組みについての必要性について認識が共有されていると判断した段階で、あらゆる階層を巻き込み、過去のケースにおいて発生原因を、組織、仕組み、教育、風土/慣習(上司や同僚との関係性を含む)、発生の状況 等様々な観点で話し合う場を作ること。

 まず、1~3の事を続けて、従業員からの信頼を掴んで下さい。4項のことはその後の段階での取り組みとなります。従業員に心理的な安心・安全な場を作ることに注力してください。時に耳の痛い話しを聞かなければいけない場面もあると思いますが、それは絶対に犯人捜しをしたり、怒ったりするのではなく、(その時点で従業員は心を閉ざします)組織をより良くするために必要なことであるという認識を持って取り組んで下さい。

いろいろな事が出てくると思います。

  • 責任者としての資質が無かった、
  • 上層部に報告しても事実を受入れてくれない
  • 売上や利益の進捗を管理するシステムがないこと
  • 誰が確認するのか承認するのかといった責任の所在も明確でない
  • 日常最小限のコミュニケーションしかとられていない
  • 現場の作業は、担当者に任せたままになっている。

 事件や事故及びクレームは、誰かが悪いということだけが原因でなく、様々なことが重なって起きています。


 イギリスの心理学者でヒューマンエラーの研究で著名なジェームス・リーズン博士は著書「組織事故」において次のとおりに述べています。
「不安全行動(例:操作ミス)、不安全状態(例:整備不良)は、労働災害の原因ではなく、様々な原因により発生した“結果” である。不適切な設計、監督不備、メンテナンス不良、ずさんな手順書、教育訓練不足、工具や保護具の不良などの原因が“病原体”のように長い間存在し、それがある時、管理の穴が重なって発生(顕在化)する。」

 そうなんです。“結果”だけにとらわれず、その背景にある風土、組織運営のあり方、組織文化等に着目して対処する必要があるのです。

 組織の常識は世間の非常識とよく言われます。
内部で、上記のような事象しか上げられず、「当事者が悪い」又は「風土が原因だ」のように、原因の特定と対応策が第三者がみてお粗末な内容に留まるのであれば、思い切って外部の専門家に委ねて一緒に調査していくことも有効です。

 再発させない、そのためには仕組みや手順、職務分掌、責任者への教育プログラム、社内での意思疎通と情報共有の手段 等を、具体的に一つずつ変えていきながら効果をみて続けていくしかありません。

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